注文住宅?それとも規格住宅? 家を建てるならどっちがいいの?

こんにちは。檜興業代表の檜です。

ようやく少し暑さが和らいできましたね。

現場仕事には危険な暑さの夏でしたので、ホットしています(^_^)

 

さて、先日お客さ様からこんな質問をされました。

「檜さん、いつかは家を持ちたいと思っているんですけど、色々な住宅会社のホームページを見ていると注文住宅の会社なのに規格住宅を載せている会社も結構ありますよね?そもそも注文住宅と規格住宅の違いってなんですか?」

 

そうですねよ。一般の方には注文住宅と規格住宅の違いってよくわからないですよね。

ということで、今回のブログではそのあたりを書いてみたいと思います。

 

規格住宅と注文住宅の違いとは

家を建てようと考えたとき、まず最初に出てくるのが「規格住宅」と「注文住宅」という2つの言葉です。

どちらも立派な“マイホーム”なのですが、その中身や進め方、そして暮らしの満足度には大きな違いがあります。

まずは、それぞれの特徴・メリット・デメリットを整理して、皆さんにわかりやすく説明しますね。

 

規格住宅とは

規格住宅とは、読んで字のごとくあらかじめ決められたプランや仕様の中から選んで建てる住宅のことです。

いわば“セミオーダー”のような家づくりです。

特徴

・間取りや外観、設備などがある程度決まっている

・複数のプランから選ぶ方式(例:Aプラン・Bプランなど)

・住宅会社の設計・施工の効率化が図られている

メリット

・コストが抑えられる
 設計や仕様が統一されているため、コストを削減できます。

・完成までが早い
 プランが決まっているので、打合せや設計に時間がかかりません。

・品質が安定している
 同じ仕様で数多く建てることで、職人さんもなれるので、結果的にある程度の品質は担保されます。
ただし、同じ職人さんが工事をするのであれば、という注釈が付きますが。

デメリット

・自由度が低い
 間取りやデザインの変更は限定的で、「こうしたい」が叶わないことも。

・個性が出しづらい
 他の家と似た印象になりやすく、自分らしさを表現しにくい点があります。

注文住宅とは

注文住宅は、間取り・デザイン・素材・設備などを自由に選んでつくる“フルオーダー”の住宅です。

家族の暮らし方や価値観を反映させることができるのが最大の魅力です。

自分だけの注文住宅のプランイメージ

特徴

・一から設計士と一緒につくり上げる家

・家族構成やライフスタイルに合わせた間取りが可能

・素材や性能、デザインにこだわりやすい

メリット

・理想の暮らしを形にできる
 「家事動線を短くしたい」「吹き抜けを設けたい」「無垢材を使いたい」など、希望を反映できます。

・敷地条件に合わせた設計ができる
 変形地や高低差のある土地でも、その土地に合わせて最適なプランをつくれます。

・愛着のある家になる
 打合せを重ねて作り上げた家は、住むほどに“自分たちの家”という実感が深まります。

デメリット

・打合せに時間がかかる
 一から決めるため、完成までの期間は長くなりがちです。
(でもご家族の未来を形にしていく打ち合わせこそが楽しみですし、あれこれ考えるのも良いものですよ。)

・コストが上がりやすい
 選ぶ素材や設備次第で、総額が上がる傾向にあります。

・完成するまでイメージしづらい
 図面だけでは完成形を想像しにくく、出来上がってから「こうすればよかった」と思うことも。
(ちなみに檜興業では、提案のご理解を深めていただくために、パースを書いたり模型をつくったりもしています。)

なんとなく注文住宅と規格住宅の違いをわかっていただけましたか?

一応ここまでは教科書通りの回答です。

でも、「ホームページに注文住宅の会社ですって謳っているのに、なぜ規格住宅も載っていたりするんですか?」と思われますよね。

ということで、ちょっと業界の本音というか裏話を書いておきましょうか。

上にも書きましたが、規格住宅は間取りや仕様などがあらかじめ決まっています。

間取りを決めることにより資材のムダをなくしたり、仕様を決めることで設備などの仕入を安くすることができます。

また、間取りや仕様が決まっていれば、打ち合わせの回数も少なくて済みますよね。

これは忙しい住宅会社にとっては最も楽な条件で、人件費の節約にもなるのです。

さらに、同じ間取りで何軒も建てるとしたら、建築に必要な設計図や、建てるために必要な確認申請書類なども、一度使った図面を使いまわしができます。

というように、規格住宅はお客様の都合より住宅会社の都合が優先されているというわけです。

実際規格住宅で商談を始めて、敷地に合わないとか、間取りや仕様を自分好みに変更しようとすると、「それなら注文住宅になりますね」と言われ、値段が一気に上がってしまうことがあります。

もちろんその住宅会社の裁量の問題なので、どこまで変更を許すかということもありますが、多くはこのようになります。

つまり、規格住宅はお値段を安く見せることができるんです。

勘の良い方はもうおわかりかもしれませんが、

規格住宅をラインナップに加える理由として、全ては集客のために規格住宅の安さをPRしたいのです。

だから、注文住宅の会社なのに規格住宅をホームページに載せている、それもTOPページの目立つところに載せているのは、規格住宅を売りたいからではなく、規格住宅でお客様を呼び込みたいからなんです。

これらは、建売住宅でも同じことが言えます。

現に建売住宅を見に行って、「玄関が狭いし、暗いけど、我慢するか」や「仕様や設備が好みのものじゃないけど、最初から付いてるんだから仕方ないよね」と妥協して購入したとします。

すると住み始めて何ヶ月かすとる、「やっぱりあの時妥協するんじゃなかったな」と後悔することは珍しくありません。

まとめ:どちらが自分たちに合っているか?よく考えましょう

ドライに言ってしまうと、

・予算やスピードを優先したいなら「規格住宅」

・自分たちらしい暮らしを形にしたいなら「注文住宅」

ということかもしれません。

どちらが善でどちらが悪と言うつもりはありませんが、檜興業としては家づくりで大切にしたい価値観によって選んでいただきたいなと思います。


だからこそ檜興業としては、自然素材にこだわって建ててからもずーっと健康に過ごしたい方や、家事・子育てのしやすさを重視する方には、自由度の高い注文住宅がおすすめするのです。

だって一生に一度の家づくりですからね。

最後に一言

最後にひとこと言わせていただくと、家は「住むための箱」ではなく、家族の暮らしを育てる場所だと思うのです。

自分たちがどんな時間を過ごしたいのかをイメージすることで、きっと納得のいく家づくりにつながりますよ。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ライフプランや自分たちの暮らしに沿った家づくりのイメージ